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バケツと状態変化

撮影

一発ネタです。
【版権 液体化】
【再生】

『どーも、青葉ですぅ。今回は、遂に来ちゃいました、ここ、皆さんご存知、司令官のお部屋。品行方正文武両道質実剛健クソ真面目と記事にするにはあまりにネタがな……面白くな……素晴らしい人格の彼の、プライベートな一面を。お届けしたいと思います。えー時刻はマル、フタ、マル、マル、草木もだいたい眠るような時間に
差し掛かっておりますが。なんだか、中から音が聞こえますね。おかしいですねぇ、普段の司令官ならもう眠っている時間です。え、なんで知ってるかって? いやいやいやー、秘密ですよ。……それはそうと、先程、夕張さんが部屋に入っていくのを見てちゃったんですよ。まさかあの、我が鎮守府きってのサイコパスの夕張さんが! 不知火さん事件の、あの夕張さんが! 夜、司令官と二人っきり! 前代未聞、驚愕の大スクープの予感に、記者としての魂が燃え上がります! ねえ、衣笠さん?』
『あっちょっと、こっちにカメラ向けないで』
『えーっ衣笠さん、そりゃないですよー。さっきまでは、衣笠さんにお任せ、ってノリノリだったじゃないですか。出歯亀は堂々とした方が楽しいですよホラホラ。あの提督と夕張さんが、中であんなことやこんなことをしてる、って考えると。どきどきして来たでしょう?』
『……い、いや! やっぱ、そういうの良くないかなぁって……見て……その……どう反応したらいいか分かんないし…………』
『おや、中から甘い声が』
『えっ、ちょっ、ちょっとどいて』
『嘘です』
『えっ』
『へへへ上の口では優等生なことを言っても性根は青葉と同じですねぇ。さすが姉妹、姉として誇りに思います。気になりますよねえ? それは青葉も、画面の前の視聴者様がたも、同じ』
『う、で、でも』
『なーにカマトトぶってるんですかほら、入りますよ入りますよ! はい、お宝に向けて、レッツゴー! 画面の前の皆さん、乞うご期待ください! あ! 駆逐艦の子たちは、ここから先は見ちゃダメですからね!』

【停止】

◆そこで司令官の指が停止ボタンに触れると、彼の瞳がこちらへと向けられる。憐れむような、呆れたような、そんな感情が見てとれた。一方、司令官の隣に立つ夕張さんは、冷たい目で私たちを射すくめてくる。手を振って、違うんです、と否定したかったが、後手に縛られたロープは軋むばかりで一向にほどけそうになかった。

「何か、申し開きがあるか?」
「私は青葉に巻き込まれただけだから、この縄は解いてもらえると嬉しいです」
「あっガッサずるい! 青葉が誘ったら食い気味で乗って来たじゃないですか!」
「そ、そんなことないし! 証拠だってないでしょ!」
「証拠はこの青葉の記者としてのプライドですよ、ねえ司令官! 清く正しく省みない青葉がそんな嘘なんかつくはずないでしょう、知っていますね?」
「少なくとも清くはないな」
「じゃあ正しい青葉でも問題ないです。青葉は! この取材に! プライドと命を懸けてるんです!」
「プライドと命をかけた覗きかぁ……」
「夕張さんは黙っててください! とにかく! 青葉を信じてください! ガッサーも共犯です!」
「だから違うってば!」
「自分はもう言い逃れできないって分かってるんだな……」
「潔いっていうか、なんていうか……」
「いやー、だって、多分青葉が何言っても無駄ですよね? これから、きつーいお仕置きをされますよね? こないだの不知火さんの時みたいに」
「まあ、そうだな」
「それならガサも道連れにしたいなぁーってのが正直なところですねぇ」
「なんでそうなるのぉ!」
「えっへっへ……そっちの方が面白いかなぁって。取材に向かった特派員が失敗、酷い目に! なんて面白い記事になりそうですし」
「ええ⁉︎」
「まあ、衣笠」
「え、ちょっ、夕張さん? 目が怖いんだけど」
「運が悪かったと思って諦めなよ」


◆司令官は、工廠でやってくれ夕張。と疲れた声で命令した。わかった、と夕張さんは応じた。そして、青葉たちは一つのドラム缶に突っ込まれて、そのまま工廠という名の処刑場まで連れてこられたのだ。夕張さんは青葉のカメラを手にとって、録画しておくよ、と手近な台の上に置いた。レンズはこちらを向いている。

【起動】

「夕張さんと司令官の蜜月をカメラに詰め込んで帰るぞ、と意気込んでいた特派員、青葉! 衣笠! その結果がこれです、二人仲良くボトルに詰められちゃってますはっはっはー! 狭い! 苦しい! 柔らかい! しかも、今から青葉たちは、な、なんだかおしおきをされちゃうみたいです! 怖いですねー衣笠さん!」
「なんで青葉はそんな平気そうなの? もしかして、ここから助かる方法とか……」
「ないです! ヤケクソですね! 取材は体当たり!」
「あ、あぁ……」
「お、そうこうするうちに処刑人夕張さんがかっこいい機械を持ってきましたねー! どうやって作るんでしょうこんなの。見てくださいこの円柱型の窪み。ボトルがセットできそうですね! 夕張さん、この窪みは何ですか?」
「そこにボトルをセットするよ」
「知ってました! それでは、このパイプで円柱と繋がってる、ウォーターサーバーみたいなのは何ですか?」
「ウォーターサーバーだね」
「はい、そうだと思いました! それで、具体的には何が起こるんです? また圧搾ですか?」
「圧搾?」
「ああ、ほら、不知火さん事件の。夕張さんと不知火さんと青葉が」
「あっ、あの泣きじゃくってた……」
「あの時はちょぉーっと冗談のつもりで言ったんですけどねぇ、青葉、巻き込まれちゃったんですよ。いやーなんというか? 記者の性っていうか? まードジっ子夕張さんがあんな」
「青葉」
「あっハイごめんなさい失礼しました夕張さん」
「そ、それで……夕張さん。圧搾って……」
「うん? 違うよ、今回は。……いいや、見せてあげる。こっちのボトルを見てくれる? ほら」
「おお、ミカンやら林檎やらフルーツ? ですかね! 詰まってますね! 美味しそうです!」
「これを、さっきの窪みにセットして、と。レバーを引く」
「うおおお! びっくりした! な、なんだか、すごい揺れて音が出てますけど、大丈夫ですか?」
「うん。ざっくり説明すると、あの中は、回らないミキサーになってるって思ってくれればいいよ」
「なるほどなるほど。そういえば、最近毎朝食堂にジュースが置いてありますけど」
「そうそう、あれはこうやって作ってるの」
「へえええ。あれ美味しいですよねえ。青葉も最近あれを飲まないと1日が始まった気にならないんですよねぇ。それが、こういう風に作られていただなんて。明日の記事にしてもよろしいでしょうか?」
「うん、いいよ。できたらね」
「へっ?」
「ねえ、青葉……。もしかして」
「…………あっ」
「……そろそろ、中の果物も溶けたみたいだね。それじゃ、このコックを捻ると、パイプを通って、ウォーターサーバーの方へ、タンクに送られるわけ。こういう風に。……さて」
「えっと、もしかしなくても。これは……青葉たちも、ジュースになる流れですね?」
「よく分かってるじゃん」


感心したように言うわりに、夕張さんは、ぴくりとも表情を動かさない。背筋が粟立つのを感じる。唸るような機械音が、工廠に響いていた。


【録画】


『よいしょ、ここにカメラ置いておくね』
『タンクは透明だから、しっかり中まで見えますね。なんて素敵なんでしょう』
『あ、青葉、私たち……』
『ええと、あー。そうですね。ガッサー…衣笠さん、青葉たちにもできることがあります』
『な、なになに!?』
『諦めることです! 時には諦めも肝心、道徳の時間で習いました!』
『そ、そんなっ……! 私、ジュースなんかにっ!』
『そうそう二人とも。裸になったりしないの?』
『は、はあ?』
『ええと、記事的にマズいんですけど、なにか不都合でもあるんですか…?』
『いやーだって服は艤装のうちだから、水をはじくけどさ。下着って水を吸うじゃん? 私は別にいいけど? そうするとさ、溶けた時に大事なところが吸われちゃうから、絞らないといけなくて』
『脱ぎまーす!』
『え、え、どういうこと、青葉!?』
『イキ狂いたくなかったら脱ぐんですよ、ガッサ! あっ、ちょ、狭いんで、もう少しあっちに……』
『む、無理だって! 青葉こそ離れてよ!』
『いやガッサの方が体重あるんだから』
『そんなことないでしょ!』
『だってガッサ青葉の分のケーキ食べたでしょー! 見てましたからねー!』
『お詫びにアイスおごったげたじゃん!』
『その時パフェ頼んでましたよね⁉︎』
『あれは自腹だもん!』
『……なんか、脱がないでもいいみたいだね』
『あっちょっと待ってください! 待って! 蓋閉めないで! っていうかそれハンマーの槌の部分ですよね!? 蓋じゃないですよね!?』
『顔あげてるとぶつけるよー。キツキツだけど我慢してねー。よいしょー』
『うおおおお!! 緊急回避ー!』
『ちょっ青葉!? 私を持ち上ぶへっ!』

『……ガ、ガッサー?』
『んぅ〜〜!?』
『ちょっ、大丈夫ですか!? 肩から上ぺしゃんこで広がっちゃってるじゃないですか!』
『……なんで青葉はぎゅうぎゅうなのに喋れてるの?』
『前回潰れた時にコツをつかみました!』
『んっ、うっ……!』
『あっ。が、ガッサー……』
『あー……漏らしちゃった? 大丈夫、じきに気にならなくなるから』
『あ、あははは。夕張さん、目が据わってますよ……』

『それじゃ、いくよー』

『うおおおわわわ、すごい揺れてますけど、ちょっと、えっ! 怖い! これすごくこわ……熱っ! か、身体が……』
『だんだんと力が入ってこなくなるよね?』
『……っ!……っ! 』
『なんだかお風呂に入ってるみたいです……あっ』

『ふふふ。どうしたの、黙り込んじゃって』
『……んんぅ……ちょ、ちょっと、この揺れ、どうにかなんないですか!?』
『ならないねぇ』
『や、で、でも、うぁっ、こっ、これっ! よっ! よくないですよ!』
『何が?』
『んくっ、だってぇ、こ、こんなの! ずるい!』
『〜〜! 〜〜!!』
『ふふふ。ほらほら、悶えてる間にもさ。指先の感覚がなくなってきたんじゃないの?』
『そんな、そんなことっ! あっ!? あっ、ゆ、指が! ひゃんっ!』
『身体の端っこから、どんどん溶けてくのよ。ほら、もう』
『て、手がっ!? うわっ! やだっ! やだやだやだっ!』
『もうすぐ、あと五分くらいかな』
『ガッサー! あっちいってよ! このままだと混ざっちゃうよ! ほら! ねえ!』
『んーっ! んんーっ!』

『あっ、も、もう、身体が、溶けて……!ガッサーの身体が、青葉のなかに……沈んで……!』

『うんうん、自重に負けてスライムみたいになってきたね』

『や、やだ……じゅーすに……青葉は……とろとろひて……からは……ほへへ……』

『………』

『あ……あまひ……』


『…………』


『…………おいひい……あっ』


『よしよし、機械も止まったね。どれどれ。ああ、ビデオビデオ。映ってるよね?』

『ジュースにすると身体のパーツの名残が浮いてくるんだよね。あっためた牛乳の膜みたいに。ほら』

『ああ、はじめ顔を潰したけど、溶けたら大して変わんないね。ちょうど左半分が青葉で、右半分が衣笠だ』

『ここが手で、ここが足で。ここが乳首で、ここがアソコ。ふふふ。油絵みたい』

『二人とも、そんな目で見ても可愛いだけだよー。え、なになに? 口動かそうとしてどーしたの? 震えるだけじゃわかんないよ? 』

『も? ど? し? て? ふふふ。 何いってるの、これからなのに。あ、ショーツとブラは沈んでるのかな。どれどれ……うーん、あったあった』

『この中に、敏感な部分が濃縮されてるんだよね。あとで感想聞かせてね。……それじゃ、絞るね』

『あー。そんなに震えたら、ほらほら。混ざっちゃうよ。……それとも。混ざりたいのかな』

『ちょうどさ、ここに棒があるんだけど。マドラーにはうってつけじゃない? 』

『ちゃんと意味があってさ。今の二人はとろとろでしょ? 底の方に身体の中身が粘土よろしくこびりついてるのよ。サラサラになるまでかき混ぜなきゃダメなの。インスタントみそ汁を溶かすみたいにさ』

『……マドラー、どこから刺そうかな。……まあ、主犯の青葉の、ココだよね』

『よいしょ』

『安心してよ、うちの鎮守府は汲み取り式だから、修復材を流しておけば、戻れるから』

『それじゃ、混ぜるねー。おいしいジュースになってね』

◆後日談

・翌日の朝食に並んだジュースは好評で、あっという間になくなったそう。

・衣笠は思ったより気にしてないみたいだったけど、青葉は本当に凹んでしまい、しばらくはお葬式ムードだったらしい。

・でも、一ヶ月もすれば、青葉はまたカメラを片手に走り回ってたとか。


おしまい。
  1. 2017/01/09(月) 13:25:20|
  2. その他形状変化
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